2012年3月27日火曜日

今日はcafe OHANA でのトーク・イベント!

おかげさまで、今日のcafe OHANAでのトーク・イベントの参加ご予約は、平日の夜にも関わらず20名の方から頂いています。皆さんお忙しいところ、本当にありがとうございます!定員は25名ですのでもし当日でもご都合がつきましたら、お越しいただいても大丈夫そうです。

膨大な写真の中から紹介したいものを選ぶと言う作業が思いの外難航しました。ある意味では伝えたいことが10あっても半分も伝えられないと思いますが、それでもラダックでの暮らし文化、そういったラダックの魅力をできるだけお伝えできるよう頑張ります!

2012年3月23日金曜日

第二段、トークイベント SUNDAY ISSUE渋谷


なんと!「にゃむしゃんの館」がこんな素敵なイラストに~~!!

今回の一時帰国で行うイベントの中で会場の規模や出演者の数としては一番大きいものとなるでしょうか。facebookなどではチラッとお知らせしていましたが、こちらのイベントに出演させていただくので、ブログでもやっと告知させていただきますね。

ちなみに、第一弾トークイベントのカフェ・OHANAでのトークとは内容が異ります。こちらはタイトルにもあるように、「暮らし」についてを今一度考えて見よう、といったことがメインテーマです。基本情報で重なる部分も出てくるとは思いますが、できるだけ違った写真をお見せしながらラダックでの暮らしを丁寧に紹介させていただき、他の出演者(山本さんや津田さんという素敵な方々)と一緒にトークさせて頂くというものです。主催は昨年、にゃむしゃんの館に泊まってくださったご夫婦なんです。私がちょこっと伝授したラダック料理も食べられますよ。カフェ・OHANAには都合が付かなかったという方を中心に、よかったらこちらにもご参加ください。


==以下イベント詳細 WEBサイトより抜粋==

トークイベント

『ラダックの生活とトーキョーの生活~ちょっと立ち止まって考えてみる~』

2012年4月7日(土)
OPEN 18:00 START18:30
ENTRANCE:¥3000(1ドリンク、フード含む)

土や植物を使って建てられた家屋。必要な時間だけ通じる電気。携帯電話とシンプルなインターネットは使える。夏の初めのインド・ラダック地方での体験です。東京で暮らし、都市生活の過剰さを感じていた主催者が、ここに「シンプルな生活」のヒントがあるように思いました。

今、直面しているエネルギーの課題や経済の不安、都市生活者にとってどれくらいが「充分」なのか。自分にとって満足とは何なのか。「常識」をいま一度考えてみる事で、日々抱えている”不安”に解決の糸口が見えてくるかもしれません。

実際に、トーキョーからラダックの家庭に嫁いだ池田悦子さん夫婦をお迎えして、ラダックでの普段の生活を伺います。そして、トーキョーにおいて日々感じる不安を、いかにクリエイティブに捉え、充実した生活をしていくか、考えてみる機会としたいと思います。

この思考には、ラダック地方の取材活動を行っている山本高樹さん、サステナブルデザインを研究している大阪大学助教の津田和俊さんにも加わって頂きます。モコメシによる、ラダック料理もご用意致します。

○トーク出演者:池田悦子 スタンジン・ワンボ 山本高樹 津田和俊 
○司会:國府田典明 小沢朋子

○予約方法:welcome@codacoda.com へメールにて
件名に「4/7イベント」、本文に参加をご希望される全員のお名前をお知らせ下さい。
イベントのお問い合わせにつきましても、こちらのアドレスまでお願い致します。
○定員:30名程度座席を用意致します。参加者多数の場合、後からお越しのお客様は立席となる場合があります。

○主催:國府田典明(codacoda)小沢朋子(モコメシ)
○協力:SUNDAY ISSUE

イベント詳細リンクはこちらをご覧ください
http://www.sunday-issue.com/schedule/event/1838/

2012年3月22日木曜日

長野でやっと祖母の供養。


南アルプスと中央アルプスに囲まれる柿の木畑。
この辺りの名産「市田柿」という干し柿を生産・加工しています。

散歩が楽しそうなかりん。車も少ないので怖くないのがいいのかな。
私は伯母に譲ってもらった「はんてん」を羽織って。
伯母のお母さんが手織りした布で作ったもの!貴重。


19~21日、母の実家である長野県、高森町の田舎に行ってきました。メインの行事は昨年99歳で亡くなった祖母の一周忌と祖父の13回忌でした。

昨年の今頃、ラダックに移り住んでからまだ数ヶ月目という修行中の身(とでも言っておきましょう)だったので、99歳(数えでは100歳!)と言う大往生で逝った祖母のために帰国せずに、遠くから祈っているという選択をしたのでした。不義理な自分は自覚していましたが、今回やっと一周忌に合わせて帰国でき、一年後ではありますが長野に足を運んで、祖母への法要とお墓参りなどに参加できたのです。これでやっと何か胸のつかえが取れたような感じがしています。

専業農家の嫁として生きた祖母はそれはそれは働き者でした。厳しい人という印象がありますが、当然やさしさも持ち合わせ、何せ強い意志のある人でした。そんな祖母や田舎での農を営む生活に触れて、今の自分がインドやラダックの農や山に魅せられ、そこで暮らしたいとまで思うに至った訳ですから、ここでのことがどれだけ影響させられたか分かりません。また、私のそういう部分はしっかりと祖母の血を受け継いでのことなんだなぁと再認識しました。


そんな祖母と祖父に感謝しつつ、再会した田舎の親戚たちとの時間を久方ぶりに満喫してきました!かりんにとっても(ワンボも)3回目の訪問ですが、小さすぎて記憶にこそなかったようですが、久しぶりの野山にあのラダック仕込の健脚ぶりを発揮して、トコトコトコトコたくさん歩き、もっと散歩しようよ~と歩きたがりました。特に畑のがけをどんどん登っていくので、まるでラダックでのかりんを見ました。やっぱり都会では身体を持て余しているのか!?

二日目からは中学生になるハトコのお姉ちゃんに付きまとい離れず、ママでもばあばでもなく、お姉ちゃんとお風呂に入る!といってきかず・・・。慣れないことと躊躇しながらも勇気を出して一緒に入ってくれたお姉ちゃんと、楽しいお風呂を過ごしたりしました。そんな花凜、はじめは恥ずかしくてしゃべりもしなかったのに二日目から豹変。その後一緒に折り紙を折るなど、ずう~っと一緒に遊んでもらいました。ありがとね。

かりんにとっては日本で、私の両親や姉妹という家族のみならず、更にばぁばの実家など自分を取り巻く親戚たちという、いわば自分のルーツを掘り下げるような再会は、小さくて意味が分からないながらも、きっと心に何かを残したことでしょう。私もワンボも久しぶりの休日らしい時間を過ごせたし(いつも自宅で仕事ばっかりなので・・・汗)、とても楽しい時間でした!やっぱり長野大好きです。

2012年3月17日土曜日

3/27 トークイベント、ご予約もう少し可能ですよ!

今月3/27(火)cafe OHANA三軒茶屋でのトークイベントですが、平日の夜という条件の悪さにも関わらずご予約が半分以上埋まりました。本当にありがとうございます。しかし、やっぱり平日は仕事でとても無理~!という声も多く頂きまして、それはそうだと始めから思っておりましたが、すみません・・・。
ちなみに、25人定員なので残りはまだもう少しありますよ~!数人の方から日程調整中ですといった連絡も入ってきてますので、もしご希望の方でまだご予約頂いていない方は・・・、せかすようなこと言って恐縮ですがお早めにご連絡くださいね。

ちなみに今回のトーク、ブログでもまだ紹介していないストックの実家でのロサルというお正月の儀式や、アポアピというこれまた新年に行われる別の村での行事といった貴重なレポートをさせていただきます。
もちろん基礎的なこと、ラダックってどんなところ?というあたりからもお話させていただきます。
更に突っ込んで根本的なところ、どうして私がラダックに住んでいるのか?、なぜインドばかりに通い続けたか?、そんなことにも触れたいと思っています。やっぱり自分のことを語らないと駄目だなぁなんて考えていますし、参加してくださった皆さんとできるだけざっくばらんに、いろいろ語らえたらと思っています。ではでは、更なる参加をお待ちしています!


イベント詳細はこちら↓
第一弾、トーク・イベント!ふろむ・あーすcafeOHANA三軒茶屋

2012年3月14日水曜日

3/14 ブログのタイトル写真変更しました


3/14 ブログのタイトル写真変更しました。

マネ車を廻す女性(アルチ)
写真のご協力ありがとうございました。  
photo by KENTARO YAMADA

ラダック写真展「Welcome to LADAKH !」の3週間




 ラダック写真展 
「Welcome to LADAKH !」
   ~Little Tibet in INDIA~


旅人が見たラダック。
住人が見たラダック。
誰もが憧れる雄大なヒマラヤの山々。
大自然の懐は広く、仏教の教えは深い。
身体の細胞が目を醒ますような湖の青。
厳しい自然環境にも負けないラダックの人々。
人々から溢れる優しさと逞しさ。
インドの小チベット「ラダック」へようこそ!

期間:3月14日(水)~4月4日(水)18時~23時 ※定休日なし
場所:「パクチーハウス東京」小田急線・経堂駅徒歩2分 
写真出展者 NEO-LADAKH と旅人たち



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パクチーハウスは世田谷区経堂にあるパクチー専門の料理店です。昨年、にゃむしゃんの館に遊びに来てくださった別々のお客さま5,6人の方から、パクチーハウスという店があって…と何度となく聞いたのがはじまりでした。これも何かの縁だったのでしょう。何か多くの人とつながれるようなパーティーでもやってみるかなぁと思っていたところ、店主である佐谷さんに写真展の企画をご提案いただきました。

私たちは決してプロの写真家でもないわけですので、解説付きのプレゼンとしてならまだしも、お店に写真を飾らせてもらうなんて・・・、と一瞬思ったのですが、ラダックに住んでいる自分たちの手元の写真は山ほどあるし、更に言えばお客さんとして訪れてくださった方々の写真もいっぱいある。これらを集めてみんな一緒にして飾らせてもらったらすごいことになるなと。もちろん、既にラダックを訪れた旅人とこれから訪れたたい旅人たちの交流もできたら面白い。

更に、ラダックには行く予定のない人たちでも、ラダックの風景や暮らしを写真で触れながら語り合えるならば、これも大変興味深い。自分たちの暮らしとは全く異なるようなラダックを知って、何か感じてもらうだけでも意味があるというもの。

3週間の展示期間の中で、毎日とはいきませんが私たちがお店にいる日も作ります!また、写真を協力してくださった東京近郊にお住まいの旅人たちもお店に遊びに来てくださる予定です。あらかじめお店に行く日程の告知もします。そこをめがけて来て頂いても結構ですし、そうではなく、のんびりとお食事を楽しんだりお酒を飲みに行かれるのもいいでしょう。
パクチーハウスでのお食事や交流をしながら、写真を酒の肴にしてラダックの風に吹かれてください。きっと何か新しいことが待っていると思います。お待ちしています!

2012年3月10日土曜日

facebook、やってます!よかったら・・・

facebook:Etsuko IKeda

昨年の10月頃でした。仕事でトレッキングに行ったときに会ったフランス人ツーリスト。名刺を渡してにゃむしゃんの館の紹介をしました。ブログはあっても日本語ばかりで読めないから日本人以外には意味がないのは承知のこと。とはいえ、彼女はすかさずこう言った。

女性「facebookはやってないの?」
私 「う~ん、やったほうがいいんだろうけどやってない・・・。」
女性「え~~~!? はっきり言うけど、今の時代、全てはfacebook上で起こっているのよ!」
私 「そ、そ、そうねぇ・・・。」

インドが大好きで何度もインドに来ているという彼女。ラダックは初めてだったけど、少し長い旅をしていた。私よりもあきらかに年上の大人の女性。
日本ではようやく去年くらいから本格的に広まったようだけど?、外国ではとっくに日常のツールになっていたfacebook。しかし、ネット上の全てのものに腰の重い私。
ラダックで暮らしながら、外国人のお客さんにこそ何度かfacebookをやったほうがいいと言われていたけど、いよいよ重い腰を上げたきっかけは、映画「ソーシャル・ネットワーク」だった。

なんと面白い映画だ。単純にfacebookができるまでのそのストーリー(実話)ではあるが、キャラが立ちまくった全く違う人物たちのそのインテリ?なセリフに、不思議な説得力がありスッキリさせられる。米国オックス・フォード大学にて、完全にオタクで性格もひねくれたfacebook創設者となるマークは、容姿も家系も腕力も全く勝てそうにない、ボート部員の双子の兄弟+間違いなくインド系移民の男の子っぽい(これがまたクセモノ)にアイディアを盗んだと訴えられる。そして、親友を巻き込むが間違いなく突き放していくその身勝手さ。そして利益をめぐる訴訟。

アホな奴らだと言えばそれだけではあるが、映画の最後シーンが印象的だった。
主人公でありfacebook創始者のマークが、あれほどまでに大きくした自分のfacebookをネット上で開きながら、未練たらたらの元恋人に“友達リクエスト”をしたくてもできず、ずっと画面を見ながらマウスをカチカチさせるばかりだった。世界中の人をfacebookでつなげておきながら、自らの一番ほしいつながりを作れないでいる億万長者の姿は救いようもなく滑稽だった。自己の中にある罪や矛盾。誰もが抱えていることではあるが、こんな大仕事をする人でも当然抱える人間の弱さだった。

そんな完成度の高い映画自体とfacebookは実は関係ないのだが、facebookをやってみようと少し腰が上がったのも確かだった。そんな自分の発想はかなりアホではあるがラダックという辺鄙な場所で通信上の利便性を利用しない手はない。その自覚はあった。

と、同時に今少し考えていることがある。
今回日本に帰ってきて分かったこと。いや、それ以前から分かっていたことだが、やっぱり自分の古い友達ほど全くブログを読んでいなかったのだ。もちろん全員という訳ではない。しかし、どうも懸念していた通りだった。ラダックのネット通信事情からも自分から旧友らにメールする機会も限られた回数だったということもある。また、親交の新旧問わず年齢的に上の人たちもある意味ネットに遠い。そういった人は基本的にコンピューターに向かう時間がほとんどない人でもあった。私はやっぱりかと思った。実際コストもかからなくて便利なツールだと頼ってきた自分だったが、予感が的中していて大きく頷けた。
いよいよ、ネット上のみならず「紙」でも近況を伝える何かをしなければならないと痛感した。
世の中はまだ、fecebook上で全ては起きていないし、facobookどころかネット上でも起きていない世界がある。

ネット上でいつも読んでくださる方々への感謝を心に、自分が何かそれだけではない手段を持っていなければ駄目だなと改めて思ったのだった。

・・・年に2,3回、「ねぉ・らだっく新聞」とかやってみるか!?

2012年3月8日木曜日

“ゴールデン ウィーク”をラダックで過ごす魅力!


一年の中で「ゴールデン・ウィーク」はラダックの隠れたおすすめシーズンです!

昨年4月24日、サスポール村の杏の花、満開!

では何故なのか、それは春の訪れと共に人々が動き出し、農作業がもっとも面白い「耕作」の時期だからです。まだあまり緑も目に入らず、雪化粧の山があるくらいですが、場所によっては杏の花が咲き、レー近郊の村ではその年の耕作と種まきが動き出すので実は農繁期となります。

ロバで人糞や家畜の糞を堆肥として畑に運んだりする「ブムルート」や、ゾを使って畑を耕す「ホヨンヨ」、同時に種まきが行われます。これらの作業は大掛かりなので、隣近所で助け合って共同作業するのです。その迫力ときたらすごいですし、みんな一緒に畑で食べるごはんのおいしいこと気持ち良いこと。

ラダックを訪れるならぜひ、これらの作業を一緒に手伝ったり、写真を撮らせてもらったりしてはいかがでしょうか。きっとラダックの暮らしの一端にふれて楽しいことがいっぱいのはずです。

昨年4月26日のチョグラムサルから見たストック山脈。
この日はカルマパ・リンポチェのティーチングが行われていました。

いつ、どこに行けば、その作業がどんぴしゃで見られるのか、それは微妙に難しいのですが、この時期を選んできた場合、それはそれなりにどこかの村で作業が行われていることが多いので、どうにか参加もできることでしょう。
ただし、標高差や地理的条件でまったく時期がずれたりするので、当てずっぽうで行かずに、詳しい情報はこちらにお問い合わせくださいね。その年の天候などによって全く日取りもずれるのですが、できる限りの情報を収集してご案内いたします!
ラダックの暮らしに触れたい方、農作業などして見たい方、どうぞお問い合わせください!

また、昨年のこの頃の作業はこちらをご参考にしてください。

●ストックで昨年4月23日に行われた作業です
 わんぱくロバ、堆肥を運ぶ。

●サスポール村で昨年4月24日の報告です
 ラダックの杏は日本の桜です!

ラダックには4/20着予定です。

今回の日本への一時帰国、とっても意味のある滞在になっているので、無理をしてでも帰ってきてよかったなあと思っています。
日本でいろいろ活動されている人、いろいろ考えている人に触れ、多くの情報にも触れ、自分たちのやりたいと思っていることが、どんどんつながって行ったり後押しになったりしています。
もちろん、日本の家族との時間や親しい人たちとの時間も大変貴重なもの。

そんな日本滞在ですがもう後半に差し掛かっています。予定通り4月14日に日本を発つのでそれまでに、やるべきことをやっていかなければです。
4月20日にはラダックにいる予定ですので、4月以降ラダックへの旅を予定されている方はいつでもお問い合わせください!

では、なぜ4月に帰るのか。
それは、この時期に雪解け水が流れ出して、小川(水路)に水が流れてくるからなのです。それまで、井戸水を汲んで生活していましたが、運ぶ距離が長くて大変でした。また、水が少ないと言うことや寒さもあって、建築などの仕事ができません。特に日干し煉瓦が基本のラダックの住宅ですから、水と土をこねて作るわけですので、水が小川に流れてきてやっと作業ができるようになるのです。つまり、うちの古民家の修理や増築なども、またここから始めたいということです。

そんなラダックの雪解けは、建築以外にも農作業のはじまりでもあり、春の到来でもあり、いよいよ短い夏に向かって行くという合図でもあるのです。これをずっとラダックに居て待っていると、小川に初めて水が入ってせせらぎが聞こえた瞬間、なんとも言えない感動と喜びが体中に溢れるのでした。

2012年3月7日水曜日

電気に感謝、音楽という楽しみ。そして輪廻転生!?

今、自宅で仕事しながらワンボが自分の好きな音楽をチョイスしながらかけてくれています。昼間から心地良いなあ~!ラダックのストック村では、日中電気がないことが日常なのでこうやって昼真っから音楽を楽しめる“ありがたさ”を痛感します!

電気は原発事故以降いろいろ問題になっています。しかしラダックにいると電気がない時間が多いので、ないという体験の上、どうしても電気の必要なコンピューターやネットには不便さを感じてしまいます。しかし、原発に頼らない発電や、電気の使用方法はいろいろ考えていくべき課題だと思います。もちろん、ラダックは環境がちがうので比較は難しいですが、とうぜん冷蔵庫もレンジも洗濯機もうちにはありません。どうにか、そのことに合わせた暮らしをしていっています。


さて、さっきの音楽。選曲の中でマイケルジャクソンの「スリラー」をかけたので嬉しくてニヤけていたら、ワンボはふと笑ってこう言いました。

「そうだ、マイケルは今頃どこに輪廻転生したんだろう!」
・・・チベット仏教徒の思考回路を垣間見た気がします。

日本人の私も理屈では輪廻転生をわかっていますし、身内など親しい人が亡くなってしまったら、悲しみを乗り越える積極的な意味で、生まれ変わりを望むかもしれません。しかし、彼らは身内からマイケルまでみんなが普通に輪廻転生するという思考回路なので、こういう発言になるのですね。

2012年3月3日土曜日

今日、明日はストック・グルチェシュ!

ストックの住人として、年中行事の最重要イベントに出ずして日本にいるのは本望ではないのですが、今日と明日はストックを代表するお祭り「ストック・グルチェシュ」です。

このお祭りでは、チャムという僧侶による仮面舞踊ももちろんありますが、目玉は神降ろしの「ラバ」です。選ばれた二人の村人が、ラーという精霊を体内に降ろし精霊に代わってその力を見せつけたり、今年の作況やもろもろを占ったりメッセージを発するのです。また、そのラバや僧侶によって、ストックのそれまでの一年間の全ての悪いものを捨てる、つまり厄払いをする儀式が執り行われるのです。ストックをあげての最大のお祭りです。この日、村人は洋服を新調し、まるで日本のお正月のようにおめかしして出かけます。その認識の薄い私が、かりんにいつもの薄汚れた服を着せて連れて行こうとした時、なんでそんな服を着せていくのだと言われたのは当然でした・・・。私としては、みんなで服を新調したりして、なんかくすぐったいというか、いいよそこまでしなくて、みたいな気持ちになってしまうのですが、これは、ただのお祭り騒ぎではなく、身なりを整えて一年間の悪いものを捨てて再出発するという、立派な宗教行事なのでした。

昨年はワンボの叔父さんがラバの役を担っており、内心ドキドキしながら見ていました。精霊が宿っている状態の叔父に当然声もかけられず、ただただ見ておりました。今年は、その叔父はラバ役をやらなかったそうですが、また別の親戚が選ばれたとのこと。いやぁ、見たかったですねぇ。

昨年、それはそれは迫力のある動きをするラバに魅了されたのを思い出します。
写真撮影は硬く禁止されているので、絶対にカメラを向けてはいけないのですが、しつこい外国人観光客の一人が村の関係者に制止されてもなお撮り続けていたら、あげく、ラバから直々にお仕置き??をいただいたのでした。二人のラバは剣を振りかざしながらとにかく威勢よく走り回っているのですが、ずっと撮影し続けるその観光客に向かって、2階席のようになったところからその人めがけて?頭上から長い剣を振りかざしたのです。まっさかさまに地面に叩きつけられたその剣の音が響き渡り、会場がどよめきました。剣はその観光客に命中こそしなかったものの、さすがに自分のマナーの悪さを自覚し、精霊ラーの力を直々に直面することになったその人は、当然恐怖心にかられたのでしょう。そそくさと逃げていき二度と会場には帰ってきませんでした。

そして、精霊ラーの力を信じずにいる観衆にたいして、その長い剣をうりゃ~と、ねじったりするのです!一見子供だましにも見えるその荒業ですが、ストックの自宅すぐにあるコミュニティーのお堂に飾ってある同じ剣を後日触って見たところ、なんと!ものすごく固いちゃんとした剣なのです。すぐに「触るな!」という声に制止されてしまいましたが、その確かな硬さに精霊の真実の力みたいなものを見た気がしてはっとさせられたのでした。そんな精霊のものをむやみに触ってはいけなかったのですね。

最後、会場となったゴンパから少し外れた空き地にて、ストルマという大麦粉などをこねて作ったものに一年間の悪いもの全てを吹き込み捨てるのです。そして「キキソソラールギャロー」と言って精霊ラーを讃えます。ラーはきちんと供養したりお祈りをすることで守護神のようになってくれるのですが、それを怠ると罰を与えられるという恐ろしいものでもあります。ラダックの人々にとって、尊敬してやまないたくさんの高僧のほか、村ごとやグループごとに存在する精霊ラーをしっかりと祀ることは欠かせないことなのです。

今年のストック・グルチェシュでラバが精霊ラーに代わってどんなことを言ったのかが気になります。何か分かったらまた報告しますね。ちなみに、昨年のおことばはこちらをご参照ください。
ストック・グルチェシュ2011

2012年3月1日木曜日

第一弾、トーク・イベント!ふろむ・あーすcafeOHANA三軒茶屋

NEO‐LADAKH TALK「インド、ラダックに暮らして」

2012年3月27日(火)19:30~21:30 
at; cafe OHANA 三軒茶屋
http://www.cafe-ohana.com/

 トーク 池田悦子/スタンジン ワンボ
参加費 2000円(with 1 drink) 

※要予約となりますので申し込みは池田まで直接メールください 

世界各国からツーリストが訪れるラダック地方の魅力。大自然やそこでの暮らしを紹介しつつ、住人としての目線でラダック伝統の珍しいお正月行事のリポートも。こちらはストックをはじめ、その他、チュショットやヘミスシュクパチャンでのかなりレアな行事も初公開します。

標高3650mでの生活という不便さがもたらすものを考えながら、お互いの暮らしのヒントを探りたいと思います。また、今年は新たにNEO-LADAKHとして「伝統継承プロジェクト」を立上げ、加速するラダック地方の発展の中、今現在も失われていく伝統文化と新しいものの融合を試みるべく暮らしを営んでいく予定です。もしよろしければ、参加者のみんさんにも日本人としての「伝統」的なものに対する思いや価値観などを語っていただき、多くのアドバイスを賜りたいと思っています。ぜひご参加ください。

さて、あらためまして、またも東京近郊でのイベントとなり申し訳ありません・・・。

場所は渋谷からアクセスのいい東急・田園都市線の三軒茶屋駅になります。元々は、地球雑貨「ふろむ・あーす」というフェアトレードなどの商品を扱う雑貨屋さんで、沿線住人だった私はよく仕事帰りに寄ってはアジアやアフリカの風を感じておりました。カフェができてからは雑貨店と場所的に別々にありましたが、今年から統合されたとのことです。早めにお店に行って雑貨を楽しまれるのもいいでしょう。
更に、cafe OHANAにはもちろん美味しいお食事もありますので、トークを聞きながら味わって頂いてもかまいません。今回はドリンクまでが料金に含まれていますのでお食事の場合は各々ご注文くださいね。