2011年4月16日土曜日

春、雪解け!畑への水入れ


 3月~4月はじめに、ゾを使って耕しておいた畑に水入れをしました。
これは、今まで乾いていた土を潤させることと、柔らかくさせる為の作業です。

今年はじめての水が水路に流れてきました!
これは畑の方向に水の流れを変えているところ。
自然にある大きな石を使い隙間を古着などで埋めてせき止めます。

写真中央にあるのが畑に水路になる溝を掘ったあと。
まずはここに水を流して、端っこから更に少しずつ全体へと行きわたらせます。

畑の一番低いところに水がゆっくり入ってきました。
全体にまんべんなく行きわたらせるため、「ケム」と言うシャベルでならします。
一番左から私、叔父の奥さま、義母。
世代は異なりますが、この家族へ嫁いできた「嫁3人トリオ!」


叔父は長靴を履いてるので、水がそのエリアを満たされるギリギリまで残ります。
こうなると、私は早く退散しろと言われ、早々に逃げます(苦笑)
ラダックでは、日本ほど長靴は当然の農業グッツではありません。
しかし、やっぱり今年は長靴を買おうと心に決めました!

大きな畑の全体に水が入ったあと。
朝の10時からはじめて午後2時くらいまでかかりました。
グチャグチャになるので、しばらくはもう中には入れません!

4月に入り、ストックの本流の川の氷がいよいよ解けだす頃、早く解けるように氷の上に砂を撒きました。そうして4月10日くらいになり、氷が解けて支流の小川に水を流せるようになりました。思えば、約半年ぶりに小川に水が流されたのです。これで村の生活はだいぶ変わります。水が使えると言うことは・・・、

1、農業用水の確保
2、小川の水を生活用水・飲料水に(水を運ぶ距離が短縮!)
3、家の建築などに使う土の加工が可能に(建設工事再スタート)

春の到来を、こんな水の流れで感じるラダックです。

さて、ラダックの主食である麦ですが、まずは大麦を作る畑ではなく、小麦を作る畑から水入れをはじめました。なぜでしょうか・・・??

・・・それは、大麦に比べ小麦の成長が遅いからです。つまり、成長に時間のかかる小麦から先に作業を開始してゆっくり育て、収穫の時期を調整しているのですね。
おお、なるほど~~!(はじめて知った私は大納得)

また、ストックの村の中でも一番上にある私たちのコミュニティーは、寒さが村の下方エリアよりも更に厳しいので、小麦の成長に時間がかかります。その為、雪どけ後、畑への水入れを一番はじめにすることが許されています。私たちが終わると徐々に下へ下へと水入れ作業が移っていくのです。
そして、先にも触れたように成長の早い大麦は、この小麦畑への水入れ順番がすべて回った後にはじまります。

丸一日この作業をしたら、本当にクタクタになりました・・・。翌日は足腰が筋肉痛。
しかし、小麦を植える予定の畑2箇所が一日で終わりました!一日では終わらないだろうとも言われていたのでこれは良かった。

畑の少しの傾斜を自然の流れにまかせて水が流れます。しかし水量の調整ひとつでその速さは少々変化するので、一番上の写真にあるようにせき止める石の置き方などでそれを調整します。これには経験が必要です。また、近所のお家の畑にも水を入れていると、水量が減ってしまうのでお互いに声をかけて上手に使いあっています。

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