先に申し上げますと、私たちのお客様ではなく、別な旅行代理店(あえて社名などは伏せます)のパーティーなのですが、昨日9月19日、ストックカングリ登山をされていた日本人の女性の方が亡くなられました。
詳細はあまり分かっていませんが、当日BCから入った情報によりますと、その方は山頂アタックをされましたが、途中で断念して戻られ、BCにいて元気そうにされていたそうですが、急に倒れて気絶状態?になり、BCに常駐しているインドの民間のレスキュー隊によりヘリコプターで運ばれましたが、死亡が確認されたようです。
同じような日程で私たちの手配するパーティーも登山に出ていることから、私たちのお客様では?と、心配する連絡を頂きました。少なくともうちのお客様ではないとお知らせしなければならない状態にあると判断し、投稿しています。
正しいか分かりませんが、亡くなられた方は、喘息をお持ちだったとの情報も入っています。死因に関係するかは分かりません。何にしましても高山病の症状が悪化したために死に至ったかもしれません。高山病そのものを、やはり甘くみてはいけないと実感させられます。
日頃からの体調管理、持病との向き合い方、それをどの程度抱えての山行が可能かの判断、日々のトレーニング、自身の力量や技術の過不足、入山後の体調管理、気象条件など、様々なことをクリアしなければなりません。
山に挑戦するからには、ご自身で納得して参加されたことでしょう。亡くなられた方のいらしたパーティーには、今回はとても有名な国際山岳ガイドさんが同行されていました。だから問題がないはずだ、とかそんな単純なことではないのだと思います。やはり、ツアーを手がける旅行代理店も、参加する各人も、実際の運営をするスタッフも、皆んながしっかりと条件を整えて挑み、笑って帰れるようにしないといけないのでしょう。
今回は、亡くなられた方が同じ日本人とのことで、日本人の間では話題になるかと思いますが、今年は既にインド人で、滑落して亡くなられた方がいましたし、頭部を強打した怪我も発生しました。冬にさかのぼると、ザンスカールのチャダルトレックでも、トレッカーや地元の方の事故で、数人が亡くなられています。今年ではない過去の例ではパンゴン・ツォに行って亡くなられる人もいます。やはり、単なる観光でも登山であっても、高山病を甘くみないこと。高度が上がる度にしっかりと身体を順応させ、その後も体調管理をしっかりして、安全に旅を、山を楽しめるよう心掛けたいと思います。ラダックの素晴らしい自然と対峙するならば、やはり素敵な思い出を作りたいですから。
最後になり恐縮ですが、亡くなられた方のご冥福を心よりお祈りいたします。
ストックカングリの麓に住み、あの山に数度登って知っている者として、亡くなられた方が最後に見た、体験したストックカングリが、間違いなく美しい、素晴らしいものであったと信じています。
OM MANI PADME HUN.合掌。
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