2011年2月20日日曜日

スノウリ ネパール国境

 クシナガルからルンビニを目指すには、まず50kmほど先の国境の街、スノウリに行く。クシナガルの宿で車を出してもらえることになったが、なんとこれが救急車。インドの救急車は日本ほどファシリティーがないからベッドになるシートと付添い人用のシートがある程度のバンだ。少々乗り心地が悪く酔ってしまったので、かりんと一緒に半分は寝て過ごしたが、車をチャーターするより安く上がった。でも、登録は救急車なので、人を乗せて国境を渡ることはできないから、国境手前で降りることになり、国境までの少しの距離を重い荷物と共にサイクル・リクシャに乗った。


 インドからお隣のネパールへ入るということは国境を越えるということだ。小さな町を貫く一本の道にきなゲートがあり、国境のすぐ手前のインド側に、見落としそうな小さなイミグレーションオフィスがあった。私はネパールに入るためのビザを作ることばかり頭にあったから、用意していた証明写真も出したら、それはいらないと言う。あれ?そうなの?と思っていると、私のビザが配偶者ビザだったりするからいろいろと聞かれて、最後にはインドでの「外国人居住登録証」はあるかと聞かれた。待ってました!とばかりに、証明書のコピーを提示した。せっかく登録しているから常に持ち歩いているのに、ほとんど使うことなどないのでちょっとうれしかった。

 10分はかからなかっただろうか。パスポートにインドを出国したというスタンプが押された。そうか、ここは出国の手続きだけなんだと腑に落ちた。待たせていた義父と友人のラマのクンザンさん、ワンボとかりんが心配そうにリクシャに座りながら見守っていてくれた。OKだけど、まだ手続きは半分しかできていないと言うと残念そうな表情を浮かべた。申し訳ない、お荷物な外国人で・・・。というのも、インド人はネパールやブータンやらに入るのにビザは不要なのだ。なんてうらやましい。

 国境越えはこうしてスムーズにいくと思われたが、覆面ポリスみたいのがいっぱいいて、荷物の中を見せろと言われる。巡礼で自炊のため荷物は大きい。いちいち荷を開けては見せなければならない。また少し行くと、制服のポリスやら軍隊が見せろと言う。ああ、めんどくさい。何も怪しいものなどないし、一度見たらそれでいいではないか。

 だんだん分かってきたのは、お金ほしさに無駄なチェックをしているようなのだ。見ないでもいいからいくら出せとかそういう話になってくる。何ともバカらしいからしっかり見せて終わりにするが、何人もそういう人がいていちいち止められた。

 国境のゲートをこうしてめんどくさくくぐった。

 ネパール側も小さなイミグレーションオフィスだったが、インドよりは分かりやすい建物だった。ああ、ここからはネパールかと嬉しくなった。USドルでしかビザのお金を払えないなんてガイドブックにあったり、みんなが言ったりしていたが、インドルピーでも支払いも可能だった。でもちょっと高いレートだ。ビザはミニマム15日でUS$25。申請書に記入してパスポートサイズの写真とお金を支払って手続き完了。

 戻ると、またも荷物チェックをさせられている様子。ああ、何度やれば気が済むのだ。ようやく終わって、タクシーを選ぶ。なんだか、ネパールらしいような、インドそのもののような。でも人々の顔つき、つまり人種が変わってきた。ちょっと細い目のモンゴロイド系の顔が増えた。ヒンディー語も話すけどちょっとネイティブっぽくない感じも。でもインド人の様なアーリア系の顔もいるし、ヒンドゥー教っぽさもある。このミックスな感じに、ネパールに入ってきた実感が湧いた。

 さて、タクシーとの値段交渉も終わり、いよいよルンビニを目指す。


国境の写真は取れませんがここがその国境のすぐ手前。
イミグレーションオフィスはこの左手側にあり、
軒並み並ぶ商店の一つがオフィースという状態。
撮影者の背中にネパールがある感じ。

0 件のコメント: