2010年12月21日火曜日

冬支度② 燃料

 本格的な冬の間、 暖をとるために重要な燃料は自然資源に頼ります。
とはいえ、こんな標高の高い場所なので、木々が豊富に生い茂っているわけではなく、ここにあるものを大切に使います。そう、それは乾燥した牛糞などです。

実家のストックでは、夏の間も常に家畜の糞を集めて乾燥させておいていましたが、9月も下旬頃からは、収穫や加工も落ち着いて、食料の冬支度がひと段落したら、義母や義妹たちが暇を見ては家の周辺から山の方まで、糞集めに入ってたような気がします。まさに冬支度でした。
 私たちは、この苦労の結晶の、貴重な燃料を、今年は自ら集めた訳でもないのに、分けてもらっているのです。なんとありがたいことでしょう!しかも、親戚の分家のお母さんも一袋分けてくれました。

ちなみに、家畜の世話としては乳搾りも、牛追いもする私ですが、なぜか、義母は私にこの糞集めをしろとは言いませんでした。きっと初年から可哀想だと気を使ってくれてのことだったのでしょう。でも、今後のためにしっかり学ぶべきでした・・・。今は、見よう見まねで自宅周辺の糞を時々集めていますが、自分の牛もいないのに拾うのはなんか盗人みたいで、ちょっと気兼ねしてます。でも、せめてギブ&テイクになるように、日々、生ごみを放し飼いの牛たちにあげてます。

ではでは、レーの家で11月より設置して使っている薪ストーブ用の燃料を紹介します。
初めてラダックにきた時は、この糞を触ってから手を洗わない事に、ちょっと抵抗感があった私ですが、今や気にせずバキバキ割ったり掴んだりします。さらに、水も貴重なラダックですので、糞を触った手を洗ったりせずに、ご飯も食べれるまでに進化しちゃいました。郷に入れば郷に従えです。



この大きいのが牛糞。糞に水分が多くてか地面に落ちると、
べチャっとつぶれるので大きく広がった感じになる。
ものによっては手で割れないくらい硬くなったものもあり。何年物??
見れば、草木の繊維質ばかりでさぞかし健康的に見えたり。
この中は全部燃料の糞。これだけあれば、しばらく心配は要らない。
食料と同じレベルで蓄えに相当し、安心感がある。

こちらは調理用ガスのシリンダー。うちではガスストーブも今のところ
利用している為、そちらのストックでもあり現在2本ストックしている。
ラダックでは冬になると一家族?一ヶ月に一本しか買えなくなるとか。
何故かというと、雪で陸路が閉鎖されると、外部から物資が運べなくなり、
それまでにあるシリンダーしかなくなるので制限されるらしい。
ああ、寒さが厳しい上に、さらに環境がもっと厳し~い。

いったん仮で設置したおさがりの薪ストーブ。
現在、新しいのを加治屋さんに注文してあり待っている。
古くて錆があったり、薄い素材ではなかなか暖まらない。
でも、やっぱり火は暖かいし、水を沸かして蒸気がでるのはいいことだ。
もちろん、料理もできるので一石二鳥、三鳥。

ロバ、馬、子牛たちの糞。小さくコロコロしていて使い勝手もいいし、
よく燃えると言われています。実際、よく燃えてます。
ボトルの中はケロシン(灯油)。残念ながらこれをかけないとなかなか燃えません。

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